上野千鶴子さん講演会「ジェンダー平等のこれまでとこれから」

2008年12月12日 11時07分 | カテゴリー: トピックス, はつらつタイム・学習会等, 平和・人権

八王子手をつなぐ女性の会/20周年記念

12月6日に八王子手をつなぐ女性の会の20周年記念イベントがありました。八王子・生活者ネットワークのメンバーもこの会には会員や運営委員として参加している人が多く、今回のイベントの運営にも参加しています。

イベントの第1部は上野千鶴子さんの講演会。
上野さんは著書「おひとりさまの老後」で女性問題に関心がある人たちだけでなく、広範囲の人たちに有名になり、その結果今は「おひとりさまの老後」をテーマにした講演依頼が多くなっているとのこと。今回は「ジェンダー平等のこれまでとこれから」というこのところ少なくなっていた本来の研究テーマなのでとってもうれしいとおっしゃっていました。そのため、講演内容もとても気合が入ったもので、難しい問題をとてもわかりやすく、しかもおもしろく話してくださいました。

 講演内容を少しご紹介します。
・新自由主義・ネオナショナリズム・男女共同参画政策は同時進行した。
・男女共同参画政策のバックラッシュが東京都や各地方自治体で起こっている。
・バックラッシュのノウハウは市民運動の手法の模倣と採用(市民参加方式、署名、請願)と運動の代表を女性にして、「女対女」の対立を作り出すこと。
・新自由主義改革が男女共同参画を推進した訳は、女性の労働力化。(子どもを産んでもっと働いて)
・雇用機会均等法と労働者派遣事業法は同じ年にできた。(均等法の成立後、均等法の摘要を受けない女性非正規労働者が増加)
・雇用機会均等法で保護と引き換えに得たものは少ない。(法律は不況の時にこそ生きなければならないのに、好況期の女性雇用は拡大したが不況期に効果なし)
・新自由主義改革の効果として、既得権益層(男性集団)と既得権益を持たない層(女性集団)のどちらも二極分解。
・新自由主義改革で成功も失敗も自分のせいと思うようになった。(他罰より自傷へ)
・格差の脱ジェンダー化・脱学歴化によってはじめて格差は社会問題となった。(高学歴・男性でもホームレスになる時代)
・ジェンダー平等に対する許容度は、収入階層が上がるほど増える。
・これからの2つのシナリオはアメリカモデル(新自由主義と新保守主義)とヨーロッパモデル(再分配的社会民主主義路線)。
最後に「より安心できる社会」に向けての国民負担増の用意がある人が多いとして、社会連帯を通じての人間の安全保障へと結ばれました。

第2部はウイメンズフェスタ!2008。
手話コーラス、歌、ダンス、詩の朗読などの10の舞台が展開されました。若者のジャスダンスには男の子も一人参加していてとってもいいなと思いました。もっと男の子が増えることを期待しています。とにかく女性たちは若い人も年を重ねた人もとっても元気で、これから「女性も男性もいきいきと暮らせる社会」をつくっていくにはこのパワーは欠かせないなと思いました。