くらしを見直そう連続企画報告  (株)日本フードエコロジーセンター見学(八王子市民のがっこうまなびつなぐ広場との共催)

2018年5月1日 12時43分 | カテゴリー: ごみ・廃プラ施設, トピックス, 環境

2018.04.15

「あ-、スーパーでみんなが捨ててるキャベツの外葉だ!」
「食パンもあんなに捨てられるんだね…」

思ったほど大きくない工場に運び込まれてくるものは、食品メーカーなどからの余剰食品や小売業者からの売れ残りや調理途中で出た残渣物など。見学時に見たものはキャベツ外葉や売れ残りであろう柑橘類などの野菜くずや、発注を見込んで多めに作った春巻きの皮・中華麺、「焼きたて」を売りにしているパン屋の閉店後に残った食パンなどだった。

約1時間説明を聞く

 

見学前に、総務部長の長野さんの説明を聞く。日本は先進国中最も食品ロスが発生する国で、年間632万トン(2013年度推計)。世界全体の食料援助量は320万トン(2014年)なので、援助している倍以上を棄てているという。

 

 

前々日に「コンビニの秘密」という映画を見た。消費期限を過ぎると廃棄する映像があった。誰もが見聞きしていることだ。スーパーのように廃棄前に値引き販売すればいいのに、と思うが、フランチャイズ契約その他の関係上、なかなか難しいらしい。「コンビニからの売れ残り食品は来ないのか?」と見学者から質問が出る。「基本的には、プラスチックの包材などを除いての『納入』をお願いしているので、ほとんどコンビニから来るものはない。うちでも、近隣の就労支援施設と委託契約を結び、包材と食品の分別を行ってもらっているが、ゴミとして『廃棄・焼却』する方がコストとして安いのが現実」とのこと。

食品廃棄物を燃やさず活用する方法として、よく知られるのが「堆肥化」。しかし、堆肥を生産しても需要が低い。ゴミとして焼却処分すると、CO2の問題や生じた灰を埋め立てる最終処分場の問題がある。それに対して、発酵させて飼料化すると畜産農家の経営の安定化に寄与できるそうだ。飼料代は農家の経費の約半分を占めているため、米国からの輸入トウモロコシなどの高騰は経営にかかわる問題となる。

発酵飼料のサンプル。嗅いでみると割とおいしそうな匂い。

発酵粥状飼料は安価で、なおかつ疾病率も下げられるので健康で美味しい豚肉を供給できるということだ。飼料供給先を契約化、豚肉をブランド化し販売も協力している。ある種の循環型社会を形成しているので、豚肉の販売力が工場を回すことに影響を及ぼしている。

さて、見学して感じたことは、「でもやっぱりもったいない!」台所から捨てるゴミは庭に埋めるなど、なるべく少なくなるように努力しているつもり。しかし、閉店間際に行ってもまだケースに沢山並んだままのデパ地下のお惣菜や、24時間いつ行っても陳列棚に行儀よく並んでいる商品たち。これらの「からくり」を当たり前のように思っている消費者であってはならないと思う。

経済優先の社会で法整備が出来るのか疑問だが、まずは「計画的に購入し家庭からの食品廃棄を減らす」「すぐ使うものは棚の手前から取る」「閉店近くの時間にはモノが残ってなくて当たり前(欠品だ!とクレームを言わない)」という消費者意識を多くの人に持ってもらうよう働きかけていきたい。消費者が変わらないと、業者の「大量生産・大量廃棄」も変わらないのだから。