広島・長崎に原爆が投下されてから60年が経とうとしています。私たちは悲惨な体験を語り継ぎ、核も戦争もない平和な世界をつくるための活動を今後も進めていかなくてはならないと思います。
しかし、小泉政権はいち早くイラク戦争を支持し、自衛隊の派遣を行いました。これに対して八王子・生活者ネットワークは、自衛隊のイラク派遣が実質的な「海外派兵」になることで「戦争のできる国」への動きが一気に加速することを危惧し、日本を国際紛争解決のために武力行使する国にしてはならないと反対してきました。
そして昨年12月、政府は新防衛大綱の決定にあわせ、武器輸出三原則の緩和にも踏み込みました。日米で共同技術研究をしているミサイル防衛関連部品の対米輸出を三原則の例外とするもので、「平和国家日本」の象徴的政策を転換するものです。専守防衛、集団的自衛権の不行使、武器輸出三原則。これは議論があってもぎりぎりのところで守ってきた憲法上の理念です。こんなにも軽々しく見直していいものでしょうか。
このような今の国の流れに大きな危惧を覚えます。市民に情報を伝えるメディアの責任も重大です。メディアはイラクの現状や今政府が進めようとしていることを正確に伝え、戦争に荷担することの意味を問うべきです。アメリカによる無法な戦争に荷担することを続けるのかどうか、今こそ市民一人ひとりが真剣に考え声をあげていかなければと思います。