堀之内寺沢里山公園

生態系への配慮が盛り込まれました

現在、開発がすすめられている多摩ニュータウン19住区は、トウキョウサンショウウオや蛍などが生息する自然の宝庫です。八王子・生活者ネットワークでは2003年〜2004年にかけて計画エリア内のウオッチングなどを行い、地元の自然保護に取り組む方々からのご意見をいただきながら八王子市・東京都・公団あての要望書をつくり、提出しました。要望書では、まちづくりにあたっては多様な生き物が共生できるよう、丘陵を残し、十分な湧水を確保するようにすること、また、みどりを分断しないようグリーンベルトを残すこと、桑畑・炭窯などを残し市民が農業を楽しめるようにするとともに、環境共生型でコミュニティ重視のまちづくりをすすめるよう求めました。

あれから3年が経過、里山公園の工事着工に向けての説明会が9月1日に行われました。公園面積は5.2haで、遊歩道を設置、炭焼きや農業などが体験できるというものです。整備は都市再生機構が受託し、その後は八王子市が管理します。工事委託契約金は3億円で、オープンは来春になる予定です。工事期間中は生き物の移植を行うなど、現在の自然環境に配慮していくとのことでした。整備後は、地元の住民を中心として組織されたアドプト委員会が里山活動や公園の一部管理を行うとのことでリーダーの養成講座も始まっています。生態系への配慮、コミュニティ重視という要望が多少なりとも反映されたようです。完成前に見学会を行う計画もあるようなので、楽しみにしています。