種子の学習会「タネがあぶない!」

11月25日(土)、山田正彦さん(元農林水産大臣、弁護士)と大河原まさこさん(衆議院議員、元東京・生活者ネットワーク代表)をお招きし、「種子法廃止とこれからの日本の農業について」をテーマに学習会を開催しました。

2017年4月、日本の農業の根幹を担ってきた主要農作物種子法(種子法)の廃止法案が国会で可決・成立しました。これまで、種子法に基づき日本の米、麦、大豆は各自治体で原種・原原種の維持、優良品種の開発、奨励、審査が義務付けられ優良品種を公共品種として安定提供されてきました。

種子法が廃止されると主要穀物の種子が民間の手に渡り、種子の価格が4倍~8倍の価格で購入しなければならなくなったり、その土地に適した多様な品種を作付けすることもできなくなったりします。

また、民間の種子はほとんどF1品種(一代雑種)なので自家採種できずに毎年新たに種籾を購入しなければならなくなります。こんな大事な種子法が十分な議論がなされず2018年4月に廃止となってしまう。廃止となった種子法に代わる新しい法律を作って公共品種を守らなければなりません。

TPP協定で日本のすべての農産物は7年後の再交渉で関税が撤廃される恐れがあります。ヨーロッパ各国では農家収入の6割~9割を国の助成金で賄っています。農業は産業ではなく食料の生産であり、食料自給率の達成や食の安全、国土の環境保全のためにも日本も個別所得補償が必要です。

日本の農業を衰退させないため、食の安全を守っていくためにもっと学んで多くの人に伝えていかなければと感じました。