磯沼ミルクファーム見学記

政策ゼミpart2 農業と雇用チーム

2月19日、援農活動をする「すずしろ22」の皆さんと共に小比企町にある磯沼ミルクファームを見学させていただきました。
牧場の規模は成牛で60頭、子牛で30頭ほど。年間50頭くらい生まれ、雄は2ヶ月ほどで市場に出すそうです。ホルスタイン、ブラウンスイス、ジャージー、ホルスタインと黒毛和牛の交配種と様々な種類の牛が、東京では珍しい放し飼いで飼育されています。

住宅地に隣接した牧場では、何より考えなければいけないことの一つとして臭いの問題がありますが、磯沼牧場ではコーヒーやカカオの殻を月に15万円から20万円分購入し、牛が小さいころから乾いたところで寝る癖をつけ、便にまみれないようにすると同時に、臭いも取る工夫をしているとのことでした。また、臭い消しの効果だけでなく、この粉が堆肥をつくるときの発酵を助け、80℃近くまで熱をあげることができるので、これにより堆肥の量が増えるとともに殺菌にもなり、とてもよい堆肥が出来るそうです。この堆肥は練馬や近隣の農家、農協などに販売されています。

雇用の状況についてお聞きしたところ、現在、スタッフは3名で休みは月6回。牛の生理や、畜産マネジメントなどの基礎知識があり、日々変わることに柔軟に対応でき、目的意識を持った人がよいとのこと。販売加工(ヨーグルト、アイスクリーム)のスタッフはフルタイム2名、パートタイム1名(忙しいときのみ)を雇用されているそうです。

酪農業が営業的に黒字になるには流通・販売などを含めたシステムで考える必要があるとのこと。市民・行政との協働で地産地消をすすめると同時に、農業を持続可能にするシステムづくりが求められていると感じました。