生活実感からスタートする政治の実現に向け、自治と分権をすすめよう

2009年新春のつどい

1月27日、東京・生活者ネットワークの新春の集いが中野サンプラザで行なわれました。

山形県遊佐町町長の小野寺喜一郎さんをお招きした講演会は、自治と分権への思いを柱に展開され、具体的な取り組みとして住民投票制度を盛り込んだまちづくり条例の制定、選挙で選ばれ、予算の執行権をもつ少年議会の設置など、これからの地域発のまちづくりに向け、示唆に富んだ内容でした。

生活者ネットワークが運動の柱として掲げてきた市民自治の推進は、国から地方への分権推進、地方自治のしくみの充実に止まらず、自治する市民の層をひろげることから始まります。生活者ネットワークの議員の交代制はもったいないといわれていますが、交代した議員は市民自治のリーダーになり、市民が力をつけることに役立っているので、もったいないことはありません。むしろ長期にわたって同じ人が権限をもつことで議会の前例・慣例・既得権が発生し、議会の改革が進まず、政治が市民感覚から離れていまい、永田町のベルサイユ化(庶民の感覚を忘れている)も進んだのではないでしょうか。

おりしもこの日、定額給付金の盛り込まれた第2次補正予算が成立、各自治体は事務を丸投げされ苦慮しているようです。このように、地方分権といっても権限や財源が与えられず、法定受託事務は残って地方が自由にやっていく状況にないのが実態です。しかし、身近な暮らしの現場から政治はスタートするはず。地方公共団体を地方政府に変えていくうねりをつくろう、という小野寺町長の言葉に大いに共感しました。

講演会のあとは、今年7月の都議会議員選挙・予定候補者6人の力強い決意表明がありました。都議会を国政政党だけに任せておけません。暮らしの現場から政治を変える、生活者ネットワークの議席は貴重です。ぜひこれからの活動にご注目下さい。