高尾山のブナ観察会に参加して
7月23日早朝ケーブル駅集合。樹木研究者の吉山寛さんからお話を伺えるとワクワクして参加しました。
参加者は男性6人と女性4人。まず、西南部環境市民会議や八王子市議会で指摘されたケーブルカー山頂駅前ブナの観察です。市の説明では「剪定」とされているが明らかに景観伐採であり切られた太い幹の切り口から雨が入ると枯れてしまう。人の目の高さでブナの実や花をみることができる国内唯一の場所だったと吉山さんは悔しさをにじませて話して下さいました。
標高599mの低山では生息に適さないといわれたブナが80本(ホンブナ、シロブナ)。そして他に800本ものイヌブナが生息しているのは高尾山の豊かな自然を象徴しています。昆虫に詳しい参加者の一人からは、ブナはフジミドリシジミなどの蝶や、昆虫にとっても大切な木であると説明がありました。他に十一丁目茶屋近くにはブナ(寒いところに生息)とカシ(暖かいところに生息)が並んで立っていて珍しいとされていたが、広場をつくるために伐採された経緯の話など、興味深いものでした。意外だったのは、ビアガーデン広場の中にブナの大木があり、高尾山にとって大切な木であると標識書かれていたこと。これは必見です!(珍しく)霧が木々の間を流れる中、地蔵ブナ、不動堂近くのブナ、美人ブナを見てまわり充実した観察会でした。
気象変動や修景伐採で200年以上守ってきた高尾山の樹木が簡単に失われてしまうことを感じ、関係者に対策を呼びかけると同時に世論に訴えなければと思った。
高尾地区 川村美恵子