政治カフェ
突然現れたウイルスが人々の集まる機会を奪い、政治カフェも4か月ぶりの開催。
政治カフェは2か月に一度、一冊の本を会員の島袋さん(ネット会員・山梨県立大学名誉教授)解説で共有、それぞれの思いを話し合うだれでも参加可能な集まりです。
6月25日(木)11人の参加で『女性のいない民主主義』(前田健太郎著、岩波新書)を参考に話しました。
この本にはジェンダーの視点(性別による分断のない社会を)を持った国々では女性が責任ある立場にあり、男性リーダーショップの社会像を変えてきた事例が挙げられています。日本は男女雇用機会均等法、男女共同参画局などを制度としてはありながら、実態としては男女不平等が常態化。男女平等への道が大変遅れており、その要因は「女性に利益をもたらす政策を推し進める場に女性がいないこと」と記されています。
コロナウイルスが猛威をふるう中で、社会の弱い部分が浮き彫りになり、参加者の関心は特に働く女性、子育て中の女性が抱えるさまざまな困難、経済的に保障されない人々の苦悩、人をケアーする仕事に就く人々の不安などに政治が対応しきれない現状に集まりました。
多様な労働形態の広がりに対応した社会保障制度への転換が遅れていることで、保障が不十分な派遣・非正規労働を選ばざるを得ない人々を守ることができていないことが明らかです。日本でも社会の制度やしくみの転換を提案し決定する場に生活実感を持った女性がもっと多くいたら違ってくるはず!とこの点に集中した話し合いになりました。
私たち生活者ネットワークは30年以上、自治体議会の場に生活実感をもつ普通の人をという活動を続け、現在東京では41人の女性議員がおり、218人の議員経験者を出しています。社会のしくみに問題があることを肌で感じている人々が議会の場に立ち、発言・提案して変えていく活動です。政治を職業とする人々に任せず、暮らしの当事者である私たちが政治に参加することです。
2か月に一度の政治カフェへの参加を待っています。
※次回の政治カフェは、10月30日(金)参考本「社会保障再考」菊池馨実著 の予定です。