また、子育て世代の家計は厳しさを増し、子どもを預けて働きたいと思う人が急激に増加しているにもかかわらず、保育園はその需要にまったく追いついていません。さらに、親の失業などで、就学の継続が困難になる子どもたちが増えることが想定されることから、奨学金制度など、学齢期の子どもの自立を支援する制度の拡充が必要不可欠です。
妊婦の死亡事件を受けて周産期医療体制は緊急に整備に取り掛かっていますが、3月の都議会で提案された「東京都立病院条例の一部を改正する条例」では、高度・専門的な医療を提供する病院として小児医療センターを、新たに多摩メディカルキャンパス内(府中病院)に整備し、小児医療の拠点として充実を図っていくと同時に、八王子小児病院、清瀬小児病院、梅ヶ丘病院の廃止が含まれており、病院がなくなることへの市民の不安が高まっています。
一方、急速に進む東京の高齢化は2025年までの20年間で100万人以上増え、なかでも単身高齢者が急増するといわれてます。生活者ネットワークは2000年の介護保険制度導入以前から一貫して、「子育て・介護は社会の仕事」と訴えてきましたが、後期高齢者医療制度導入や介護保険制度の改定などで、高齢者の地域生活の基盤も危うくなっています。
今、もっとも緊急な課題は、子どもから高齢者まですべての人々のセーフティネットを確立することです。生活者の目線で、セーフティネットの確立に向けて、最大限の力を発揮したいと思います。(写真は昭島市の都議会議員選挙候補予定者・星ひろ子さんの街頭遊説の様子)